blog
2017/09/18 14:35
小さな箱屋 Little Ants' Cube リトルアンツキューブです。
今日は箱の形について、あれこれ解説してみたいと思います。
箱を作ろうか、どうしようか、悩んでいる方の参考になればと思います。
市場で見られる紙製の箱(段ボールは除きます)は、だいたいこの2つに分けていいと思います。
①組箱
②貼箱
①組箱(くみばこ)というのは、ざっくり言うとぺたんこに出来る箱。
ぺたんこな納品状態から箱を起こして、手で組み立てたり、機械で組み立てたりします。
一部、組み立てた後、ぺたんこには出来ない箱もあります。
ティッシュの箱とか、スーパーに売ってるお菓子の箱がそれですね。
糊で貼ってあるので、ぺたんこには戻せません。
↓こういった箱は、
このような状態に戻すことができます。
というか、納品状態がこれです。
②貼箱(はりばこ)というのは、最初から立体の状態で納品される箱で、
中芯と呼ばれる厚紙に薄い表紙を貼り合わせてあります。
一部、平たい状態に出来る貼箱もあったりしますが、例外ですので今回は省略します。
①と②は製造方法が全く異なっており、紙器製造メーカーも違います。
どっちも作ってる業者さんというのは少ないと思います。
①は全て機械生産で出来る場合が多く、大量生産向き。納品状態は平らで輸送効率が良く、在庫効率も良いです。
その分、最小ロットが大きくなり、使用される人の手で組み立てる必要もあります。
②は全て機械で出来る場合もありますが手作業も多く、また立体の状態での納品となるので
輸送効率、在庫効率も悪くコストも割高。
ですが何より箱の仕上がりがしっかりとして高級感があります。
その丈夫さゆえ、箱を捨てずに利用する方も多いのではないでしょうか。
また、機械部分が少ないので生産ロットが比較的少量でも製造可能ですし、
①に比べて生産スピードが速いようです。
まとめますと、
①のメリット
・輸送効率、在庫効率が良い
・コストが安い
①のデメリット
・最小ロットが大きい
・組み立てる必要がある
・製造に日数がかかる
②のメリット
・高級感のあるしっかりとした箱
・組み立てる手間がない
・ロットが少なくても作れる
・製造が速い
②のデメリット
・コストが高い
・輸送効率、在庫効率が悪い
①と②は対照的な箱というわけです。
リトルアンツキューブでは、どちらの箱が作れるの?と言われますと、
どちらも作れます。
①を作る場合でも、大量生産用の機械を使わないので、小ロットで作れます。
1個でも100個でも、労力は変わりません。
リトルアンツキューブで作った場合に、よりコストがかかるのは
②のタイプです。①より手作業が多くなりますので。
リトルアンツキューブで箱を依頼する際に、
どちらも一長一短で選べません、という場合には、
・どんな使用方法なのか(何を入れるのか)
・どのくらいのサイズか
・コストはどのくらいまでかけられるか
などをお伺いした上で、こちらからご提案させて頂きますのでご心配なく!
ハンドメイド感が出まくっているリトルアンツキューブですが、
箱の設計士として普通に働いておりますので、
商品は巷の箱と変わりません。
特殊な技術を持っているので箱を折り曲げても罫割れしたりしません。
(←これ、たぶんけっこう凄いことです)
写真撮影用に業者にカンプを作成してもらったら罫線部分がバキバキに割れて
アップではとても撮影出来ない、、、
なんて経験をされた資材担当者様がもしこのブログを見ていたら、
とても興味を持って頂けると思います。
いかがでしたでしょうか。
今回は貼箱と、組箱の違いについてご説明しました。
組箱の代表的な形式を紹介した記事はこちら▼
「一般的な箱の形式とその特徴」
https://littleants.thebase.in/blog/2017/09/27/140743